「仁木の絵本にっき」バックナンバー21~40

 第21回『おこりじぞう』山口勇子・原作 沼田曜一・語り 四国五郎・絵

 

 

 

 

今年は、戦後70年、原爆が落とされてから70年です。そんな節目の年に、国は戦争できる国へ

大きく舵を切ろうとしています。未来の子供たちが笑顔で遊べるためにも反対の声をあげていき

たいです

今回紹介する本は、生協で働いていた時の平和活動でこの話のビデオを見ました。ぐっとくる話で泣いてしまった事を思い出します。本を購入したのは、広島の原爆資料館を訪れた時です。

お話の内容は、“いつもにこにこしているお地蔵さんにだれとなく“わらいじぞう”さんとよぶようになっていました。原爆が落とされる日の朝もいつものように笑って立っておられました。そして爆弾が落とされてそれは、太陽が落ちてきたとしか言いようのない光景でした。おじぞうさんも横なぐりの爆風に吹き飛ばされ顔だけが地面にのぞいていました。この後はぜひ本を読んで下さい。

お話や絵が怖かったりするので、子どもからのリクエストも少ないのですが、平和の事はわかってほしいし、何が本当に大切な物なのか親子で一緒に夏休みに考えられたらいいですね。

 第22回『くさはら』加藤 幸子 ぶん 酒井 駒子 え  福音館書店

 

 

 

 

 今回のお話しは、河原に家族で遊びに来ていた、ゆーちゃんが、ちょうちょを追いかけてくさはらに入っていき、そこでの話です。最初は、草を押し分けながら進んいくと、草の海になりました。ちょうちょはいなくなり、大きな草が、ゆーちゃんを見下ろしています。不安で泣きたくなったゆーちゃんは目をつぶりました。あたりからは色んな音がいちどに聞こえてくるのです。

草むらの絵の感じがとてもいいのと、みんながいる河原とは、そんなに離れていないのに、草むらはとっても不思議な空間になっています。自分の背より高い、先が見えない草むら、風の音、虫の音などが重なると大人でも少し怖いと思います。

 

日の出もだんだん遅くなり、夜には秋の虫の音、賑やかだったせみの声も少なく、高校野球も終わると“秋の気配”がいっぱいちょっと寂しいですが、スポーツ、芸術、食欲の秋を楽しみにしよう!

 

  『仁木の絵本にっき ちょっと夏休み』加藤 幸子 ぶん 酒井 駒子 え  福音館書店

 

 

 

 

夏休みもあとわずか!(すでに終わっている所はゴメンナサイ)暗くなるのも早くなり、セミの鳴き声も少なく、秋の虫の音が賑やかになってきていますね。この時期になると、残った宿題を見て“ため息とあせり”を繰り返した事を思い出します(笑)

さて、今年の夏は、初めて“ツール・ド・フランスをテレビでじっくり見ました。世界最大のロードレース大会は、約1カ月のレースで学生の頃はとても憧れていました。といっても長い年月の間に興味も薄れていたのですが、今年たまたまテレビで見て、興奮してしまいました。レースの半分くらいの総集編だったので”ちょっとだけ見てみよ“のつもりでしたが結局、最後まで見てしまいました。知らない選手ばっかりでも、レースを見るとのめり込んでしまいました。(生で見たいなと思いました!)また、今はチャリンコに乗ることはほとんどないのですが、また乗ってみたくなりました。日本では、まだまだ、マイナーなスポーツの自転車なのでテレビであまり見れないのが残念(今回もBSです)

今回は、少し絵本と離れた事を書かせてもらいましたが、夏におすすめの一冊が海の出てくる第1回で紹介した「ぽちのきたうみ」です。海の絵もとてもきれいですし、犬と会えた時の女の子の表情もとってもいいです!見るたびに海に行きたくなります。

 

  第23回『あつおのぼうけん』童心社 田島征彦 吉村 敬子 作

 

 

 

 

夏休みの最後の日曜日、午後から釣りに行ってきました。初めてまともに豆アジが釣れました!帰ってからの下処理が結構大変でした。

子ども頃「十五少年漂流記」が好きでしたし、今でも冒険ものは大好きです。

今回の主人公あつおは、養護学校の4年生で体が不自由で話もうまくできません。車いすで海岸に行ってこけた時、こけた拍子に手に握った不思議な人形”すなきち”。この不思議な人形”すなきち”は、あつおと会話ができ、ある日、漁師のおっちゃんの船にこっそり乗り込みあつおの学校から見える犬島へいきます。犬島では漁師のおっちゃんの息子なみたと探検に出発!

はらはらどきどきの冒険と子どもたちの友情のお話しです。

日の入りが本当に早く、ちょっと寂しい秋ですが、スポーツやレジャーには、最適の季節!

また釣りに行ってきます。

  第24回『ぼく、お月さまとはなしたよ』フランク・アッシュ えとぶん 山口文生 やく 評論社

 

 

 

 

 

 

今年は、残暑があまりなく一気に秋になった感じです。昼の時間が短くなり、少し寂しいですが、星や月を見たりするにはいいシーズンです。一度、海辺でキャンプして夜空をゆっくり眺めたいなぁと思っています!さて、月は世界中の人たちも見ているし、大昔の人たちも見ていました。逆に月はずっと地球のことを見ていると思うと不思議な気持ちになります。最近、夜も明るいのと、歩く機会も減り、親子でゆっくり月を見上げることも少なくなっていますね。

 「ある夜のこと、クマくんは、お月さまを見上げて考えた。お月さまに、たんじょう日のおくりものをあげたいな。」という出だしで始まります。クマくんは、大好きなお月さまのたんじょう日と何がほしかを聞くために川を渡り、森をぬけ、山のちょうじょうまでやってきます。さてこのあとクマくんは大好きなお月さまとどんな話をしたのかな。

秋の夜長に親子でゆっくり見てみませんか?うさぎは、元気にしてるかなぁ?

  第25回『しちどぎつね』たじま ゆきひこ  上方落語・七度狐より  くもん出版

 

 

 

 

 

 

残暑のないまま今年の秋は、涼しくなりました。今年は、信州のロードレースの〆切を忘れて、申し込めなかったのが残念ですが、代りの大会があれば探したいと思っています。今回紹介するお話は、「七度狐」という落語を絵本にしたものです。落語好きの仁木ですが、長らく生の落語は聴けていませんが、図書館の絵本コーナーで見つけて、落語を思い出しながら読みました。

お話しは、大阪の旅人二人が、お伊勢参りの道中に、お腹が減り、畑のスイカを取って食べようとしたのですが、まだ白くて食べられず、草むらにスイカを投げたのですがこれが気持ちよく寝ていた狐

の頭へ“ごつん”とあたったのです。この狐がただのキツネでなく人に一度あだをされたら七度だましてかえすという悪い“七度狐”だったのです。二人の旅人が七度狐に騙される様が面白、おかしく描かれています。ぜひ落語も聞いてみて下さい。

(おまけ)図書館で久しぶりに落語のCDを借りましたよ!

  第26回『おおきなかぶ』ロシア民話/A,トルストイ再話/内田莉莎子訳/佐藤忠良画 福音館書店

 

 

 

 

 

 

 秋も日に日に深まり美味しい味覚がいっぱい登場する季節ですが、野菜は夏から秋冬への切り替わりの時期で少し寂しい感じです。先日、庭に赤カブの種を播きました。かわいいふたばが出ています。さて収穫までたどり着けるかなぁ!ということで今回の絵本は、絵本の古典「おおきなかぶ」です。“うんとこしょ どっこいしょ それでもかぶはぬけません”という有名なフレーズは、読む度に力が入るし子ども達と一緒に口ずさんでいたのも懐かしいです。家族に犬、ねこ、ねずみが力を合わせてやっと大きなかぶがぬけて、めでたし、めでたしなのですが、さてこの大きなかぶは、このあとどうなるのかな。収穫後のおおきなかぶについて???がたくさんで、これを子ども達と話をするのも楽しいです。“かぶを割ったら中から素敵な女の子が生まれて“かぶ子姫”と名付けました“なんてね!

どんな料理がおいしいかな?

 

  第27回『わんぱくだんのにんじゃごっこ』作/ゆきのゆみこ 上野与志 絵/末崎茂樹

 季節は、早くもう10月ですね。きれいな大きい月、皆さん見ましたか。僕もちょっとだけ見たのと、ウサギはいました!外で体を動かすにはいいシーズンになりましたので“ハイキング、バーベキューに行きたいなぁ”と思っています。また畑で汗を流すのもおすすめです!、NANTAN、この指へぜひお越しください!今回紹介するのは、けん・ひろし・くみのなかよし三人組の「わんぱくだん」シリーズの紹介です。このシリーズはとても好きな絵本です。きょうりゅうに出会ったり、おばけやしき、ジャングルといろんな世界に三人達と一緒に行けてドキドキ、ハラハラの冒険が体験できます。今回は、三人がにんじゃになる話ですが、ふろしきで変装、新聞紙で刀、折り紙手裏剣と子供の頃にやっていたことを思い出したりしていたことを思い出しながら子供と読んでいました。

今回も三人が夢かなぁと思っていたのですが、くみの手のひらには、“にんじゃの世界で手に入れたきれいな石がきらり” この本読むと“忍者ごっこ”がしたくなるのですが、子ども大きくそれはできないので、伊賀や甲賀の忍者村に出かけましょうか!

 

  第28回『かちかちやま』 田島 征三 ミキハスの絵本

先日、地区の運動会があり参加してきました。毎年楽しみにしているのが5分間走です。ここまで毎年少しずつ距離が延びていたのに今年は、一番悪い成績で少しショックでした。でも年々練習できていないことを考えると“あたりまえか!”と思い直し、なんとか練習の時間を作りたいと思いました。

さて今回のお話しは、なつかしいお話です。こんな話だったかなぁと思いながら読み返してみました。畑を荒らした悪いたぬきをこらしめようとして、ばあさまを殺されてしまったじいさま。しょんぼりしていると、そこにうさぎがやってきて・・・。うさぎとたぬきの激しい対決が生き生きとどこかユーモラスに描かれている絵本です。

“うさぎは、じいさまの畑で葉っぱをちょつぴりかじる、じいさまは“かぶもはっぱもつちからのもらいものよ、まいにち、たべにやってこい“と言うのです。”食べものは商品やないんや、地球からのおすそ

わけなんや“というくだりがあり、2014年のセンターでの春まつりの専従劇のせりふを思い出し

ました。絵が少し怖く感じるところもあるけど力強く、何度も読むと味がでてきそうな一冊です。

  第29回『いいから いいから』 長谷川 義史  絵本館

 先週末、信州の見学会に行ってきました。いいお天気で信州の山々もとてもきれいでした。楽しみにしていた“満点の星空”は、曇っていて全然見れなかったのがちょっと残念でした。来年は松川のハーフマラソン目指してがんばるぞ!

 今回紹介するのは、長谷川義史さんの本です。長谷川さんの絵のタッチは、かわいい感じでなく独特なのですがとっても味があり、子どもが好きな絵だと思います。“いいから いいから”というお話しです。絵本の帯の長谷川さんからのメッセージ

“おこってはいけない だれかがおこるとだれかにでんせんしてまたおこる。それがまただれかにでんせんしてなーんもいいことない。せかいをへいわにするほんきのあいことば「いいからいいから」お話は、かみなりの親子が家にやってきて、おじいちゃんとぼくが「いいから、いいから」とやさしくもてなしていくお話しです。 笑いで心も身体も元気になりましょう。

 

  第30回『星のたんじょう』 藤井 旭  金の星社

信州見学会は、秋晴れのとても気持ちのいい2日間だったのですが、夜だけ曇って楽しみにしていた満点の星空に出会えなかったのが残念でした。今回紹介するのは、絵本ではないかもしれませんが星にまつわる絵本です。秋は空気も澄んでいて気温もそれほど低くないので天体観測にはベストシーズンです(キャンプも夏と思いがちですが秋がおすすめなんです!)

星の一生は、数百万年、数千万年また長いものは、百億年以上におよびます。また太陽は、50億年前に生まれて、あと50億年は輝き続けられます。地球から見るととても明るいのですが夜空に輝く星々の中ではとても平凡な星なんです。星や宇宙の話ではスケールが全然違う事を改めて感じます。ゆっくり夜空の星を眺めると気分もリフレュシュできるし、星座が色々わかればより楽しくなると思います。天の川も秋の夜空で見られますのであったかい服でたまにはゆっくり夜空を見てみませんか!

寝ころがって、夜空を眺めて、流れ星を探そう。

 

 

  第31回『どろんこそうべい』 作 たじま ゆきひこ  童心社

紅葉のきれいな時期近くの日吉大社に一度は行ってみようと思いながら、今年も行けそうに無いうちに冬になってしまうかなぁ!今回の絵本は“そうべい”シリーズです。前からあったのは知っていたのですが読むのは初めて。始まりは、そうべいの綱渡りからの始まりで“とざいとうざい、かるわざしのそうべい〜”の口上から物語が始まります。またもやそうべいが綱から落ちるのですが今回は、前回の仲間たちに助けてもらい、おけらからのお願いでそうべい達は、土の中へやって行くお話しです。土の中へ来たそうべいと仲間たちはみんな子供に変わっているのです。土の中では、おけら、みみず、もぐら達がでてきます。面白いお話の中に“いのち”の事もでてきて読めば読むほど奥が深いお話しだと思いました。もし、他のシリーズもそうべいが綱渡りを失敗するところから物語がスタ―トしていたら、ちょっとそうべい綱渡り“へた?!”と思いました。

ぜひ、声を出して誰かに読んであげてください。

  第32回『サンタクロースっているんでしょうか?』  中村妙子・訳  東逸子・絵  偕成社

 今年も残すところ、1カ月を切りました。毎年1年が経つのが早く感じます。地球の公転、自転のスピードは変わっていないのに不思議ですね。今回紹介する「サンタクロースっているんでしょうか?」は、絵本というより読み物になりますが、この時期におすすめなので選んでみました。

今から100年以上前のアメリカの新聞の社説です。八さいの少女の質問“サンタクロースって、ほんとうに、いるんでしょうか?”に愛情をこめて、味わい深い返事が読み物になって、世界中の人々に愛読されています。皆さんは、サンタクロースや妖精はいると思いますか?目に見えないものは全て無いものなのでしょうか?“もしサンタクロースがいなかったら、この世の中は、どんなにくらく、さびしいことでしょう!“という一文があります。サンタクロース、月のうさぎ、妖精などがいる世界は、あったかく素敵な世界だと思います。

最近は温暖化の影響で温かいクリスマスが多いかと思いますがサンタには、やっぱり雪の降る寒い夜が合いますよね。みなさんの元にもステキなサンタが来てくれますように!

  第33回『もりのてがみ』  片山令子 さく 片山 健 え 福音館書店

今年も残りわずかになりました。今年の冬は暖かく、野菜たちもいつも以上に生育が早く大変です。

もうすぐクリスマスですね!サンタにとっては忙しい日になりますが、みんなに素敵なプレゼントが届いてくれますように!

今回の本も図書館で見つけて来ました。さむい冬の日にひろこさんは、森のいろんなどうぶつたちに手紙を書いて、森へ持っていき、大きなもみの木に手紙をさげていきました。

最後に手紙を守ってくれているもみの木にも手紙を書きました。

春になり暖かい日のある朝、玄関には、木の実や花などが置いてありました。みんなからのお返事でした。そしていそいでもみの木へ走っていきました。この先は、絵本で楽しんでください。

目に見えるものは、ほんの少しですから、色々、知らない世界と出会えるといいですね!

  第34回『急行「北極号」』  絵と文  C・Vオールズバーグ 訳 村上春樹 あすなろ書房

 今年も残り少なくなりましたね。もうすぐクリスマス!今回紹介する絵本は、毎年12月の安全農産で企画している本で、“毎年注文しよう”と思いながら忘れ続けていて今年やっと注文できました。急行「北極号」という絵本で、夜の雪の中の蒸気機関車の表紙がとても印象的な絵です。クリスマスの晩、男の子は、静かにサンタクロースのそりの鈴の音をまっていたのですが、そこに聞こえてきたのは、蒸気の音と金属がきいいっときしむ音で、窓の外には蒸気機関車が停車しているのです。この蒸気機関車の行先は北極点でこの列車が急行「北極号」なのです。そしてこの列車にはたくさんの子供たちが乗っいて一路北極点へ向かい走って行くのです。北極点は、大きな街でたくさんの工場がありそこではクリスマスのプレゼントが作られています。

 絵も幻想的で、とても夢のあるお話しです。サンタクロースがいるってとても幸せですね。

僕もぜひこの列車「THE POLAR EXPRESS」にのってみたいなぁ!

今年も1年間ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。

 『明けましておめでとうございます!』今年も”絵本日記”ともどもよろしくお願いします。

さて皆さんは、どんな年末年始を過ごされたでしょうか?私の年末年始での出来事をひとつ紹介します。今年の暖冬は、本当に異常でしたがその影響もあったのか年末にお正月用のおもちにかびがはえ、少し滅入り、かびをせっせと削り落としながら、改めて色々なかびが生えていることがわかりました。そして夜に頂き物のお酒を開けたらビンのふちにうっすらとカビかはえているのです!“え!またカビ!正月前に縁起悪いなぁ?”と思ったのですが、改めて目には見えないけど色々なものがこの家の中にも住んでいることを気づかせてくれた出来事でした。

見えない物、聞こえない物を忘れず感性を研ぎ澄まし、少しでも感じられるように今年はしていきたいです。

 また、今年の絵本日記は、絵本紹介も一度紹介した本のリバイバル、少し幅を広げて児童書の紹介なども盛り込みたいと思っています。また時々“休憩”コーナーではあれこれ思ったことなどを書いていく予定です。

 今年も1年楽しいページになることを目標にがんばっていきますのでよろしくおねがいします

 第36回『鬼がでてくる絵本”おにたのぼうし””じごくのそうべい” 』

 何十年とスキーには行ってないのですがこの時期新聞に積雪情報が載っているといつも見ています。例年なら1mを超えている信州のスキー場も今年は本当に少ない雪で今年の異常な暖冬を改めて実感してしまいます。とはいえ今日もかなり冷え込み晩には北部では雪も降りそうなことを天気予報でいっていました。急に寒くなるので、皆さんかぜなどに気をつけて下さいね!

 お正月が終わったと思ったらもう節分です。そうです、節分といえば“豆まき”そして鬼です。人間にとって怖い、悪者のイメージの強い鬼ですが、絵本の世界ではやさしい鬼、ユーモラスな鬼が登場します。「おにたのぼうし」に出てくる子供の鬼はやさしい鬼ですが節分の日に優しくしてあげた女の子に“豆まきをしたい”といわれてとても悲しい気持ちになってしまう切ないお話しです。「じごくのそうべい」は地獄のお話しですが、怖い地獄がユーモラスにまた閻魔大王の家来の怖い鬼たちがとてもユーモラスに描かれています。有名な“桃太郎”も鬼を主役にお話を作ったらどんな話になるかとふと思ってみました。今の世の中、人間以外の生物にとっては人が恐ろしい“鬼”なんでしょうね!

 

ちなみに今年は「国際マメ年」どそうです。

  第37回『あ、そ、ぼ』  ジャック・フォアマン 文 マイケル・フォアマン 絵 さくまゆみこ 訳

 先週末からとても寒い日が続きました。今シーズンの冬は暖かかったのでよけいに応えましたね。雪は心配していたほど降らなかったので助かったのですが、窓越しに降り注ぐお日さまが、春の気配を感じさせる暖かさです。

今週の絵本は「あ、そ、ぼ」です。表紙にはちょっと元気がなさそうな男の子に、元気そうな犬が小さく描かれています。ひとりぼっちでさびしい犬は、子どもたちの遊びの輪を見つけて“ぼくも いれて!と一緒に遊びだします。ひとりぼっちの男の子が、みんなの輪をながめています。”つまんないな“自分からはなかなか声が掛けられないようです。するとさっきの犬が”こっちにおいでよ“と男の子に声をかけにやってきました。

“ひとりぼっちの こが いたら こう いって みよう”

“あ、そ、ぼ !”

とってもほのぼのとして心もあったまる絵本ですよ!

  第38回『とき』   谷川俊太郎 ぶん   太田大八 え  福音館書店

もう2月も半分が過ぎて、もうすぐおひなさまです。梅の花も咲き出したりと春の香りがだんだん濃くなってきています。“1月は行く、2月は逃げる、3月は去る“と言われるように3月までは過ぎるのが早いですね。さて今回紹介の本は「とき」です。地球誕生、恐竜時代、原始時代、と順々に現代につながるまでの絵が描かれています。最後のページには“ねむっているあいだにもときはすぎてゆく“ときはけっしてあともどりしない だれもときをとめることはできない”と書かれています。自転車に乗った月が走っていく絵が描かれています。

 太古から地球は太陽の周りを1年かけて1周し、また1日で1回自転をしています。大昔の人も、恐竜も、今生きている私たちも同じ太陽、月を見ていたと思うと不思議です。もし地球の自転速度が

遅くなれば1日が長くなるのですが、1年は短くなるんでしょうね!考え出すと不思議ですね。花粉や黄砂はいやですが、暖かい春は待ちどおしいですね。

P.S 今朝は、雪がひらひら舞っていて山は、うっすらと雪化粧をしていました。インフルエンザも流行り出しているようです!かぜなどに気をつけてくださいね!

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  第39回『みんがらばー!はしれしまかぜ』  谷村中李衣/ぶん  しろぺこり/え

もう季節は3月、春の気配もどんどん押し寄せてきていると思いきや、1日は、朝起きたら雪の寒い日でした。三寒四温といわれるように、この寒さの後に暖かさがくると思い、寒さを耐えたいと思いました。

梅の花も咲き、庭の陰では蕗のトウが花になりかけていました。

今週は、まだ読んでいない本なのですが最近買いたいと思った本を少し紹介します。題名は「みんがらばー!はしれはまかぜ」という電車(汽車)の本なのです。新聞で広告を見かけほしくなった本です。日本で引退になったディーゼル特急がミャンマーで活躍するという話なのです。北陸新幹線、北海道新幹線が開業されると在来線を走る特急は、ほとんどが無くなってしまうのです。時間短縮は、時間が有効に使えるように思えますがその実態は、時間に支配される世界では・・・、

 

長らく止まっていた「モモ」をやっと読み出しました。こちらも長スローペースですが。併せてランニングも再開したいところです!

  第40回『くさい くさい』  和田登 文  和田春奈 絵  星の環会

朝はまだ寒いですが、庭にはスイセンの花、雪柳の花と春は、もうそこまで来てますね!今回紹介する本は、安全農産の共同購入で取り扱っていた本です。題名が「くさい くさい!」です。そうなんです“うんちやおしっこのお話し”です。子どもが小さい時、多くの子供らが“うんちおしっこ“のお話しをすると喜びますよね。どんな人、動物だって食べたら必ず、”うんち、おしっこ“をするのですから身近でとても大切なことだと思うのですが、現代社会では、水洗トイレが当たり前になり“くさいうんち、おしっこ”は私たちの前からすぐ姿を消してしまいます。臭い物は全て悪、そして見えない所に追いやってしまっているのです。僕が子供の頃には、畑には、まだ肥だめ(野つぼといっていました!)がありましたし、汲み取り便所で過ごした時代でした。この江戸時代のお話しは、下肥を旅館から集める村人と旅館の主人が引き起こす、めずらしくおかしな騒動のお話しです。村人と町人の関係が今の都会と地方の関係の様に感じさせられたりしますが、本来動物たちの糞尿は土に還りるが自然の姿だと思います。便利で快適な水洗便所は、うんちやおしっこだけでなく、大事な

ものまで流してしまっているような気がしています。

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