梅干し作りのレシピとコツ
暮らしの知恵
”梅干し作り”
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ステップ1:下漬け
材料:
梅干用梅・1kg
沖縄の塩(もしくは海の精)・200g
※梅干し作りでは強い酸と塩分をともなうので、
金属製やプラスチック製の容器は避けてください。
カメなどの陶製のものを使うのが良いでしょう。
作り方:
①青梅の場合は日の当らない、風通しの良い場所へ置いて少し黄色みが出るま
で待つ。
②カメを洗い、熱湯をかけるかまたは、35%の焼酎を含ませたガーゼなどでカ
メの中を拭く。
③梅をボールに入れ、ひたひたの水に1時間~1晩つける。
完熟の場合は洗うだけでも良い。
④水につけてもヘタが取れない場合は指または爪楊枝で、梅に傷をつけないよう
にヘタを取る。
⑤梅をザルにあげて、そのまま置いて水気を取る。急ぐ時はフキンで拭く。
⑥塩を一握り程度、カメの底に入れ、その上に梅の半分量を入れる。さらに、残りの塩の1/3ぐらいを振り入れ、残りの梅を全部入れる。最後に、残った塩を全部、梅の上に入れる。
⑦押し蓋(薄い平らなお皿が適当)をのせる。お皿は、容器ぎりぎりの大きさのものが良いが、無ければ平らなお皿3枚くらいをずらしてのせ、梅が浮き上がらないようにする。その上から梅の2倍くらいの重石をし、ホコリなどが入らないように、紙などをかぶせ、ヒモでしっかりしばる。さらに、カメのフタがあればフタをする。無ければ板などで工夫をする。
⑧2~3日して、水(白梅酢)が梅にかぶるくらいまであがってきたら重石を軽くする。(半分ぐらいまたは、梅が浮かばない程度まで)
※カビを防ぐために、必ず梅が水につかっているように!
⑨再び上に紙をかぶせ、ひもで縛りフタをする。冷暗所に置き、赤シソが供給されるまで待つ。
ステップ2:赤シソを入れる
材料:
赤シソ100g~200g、
調理の塩(または海の精)20~40g
赤シソが供給されるのは、だいたい7月上旬頃。
それまでは、ひたひたの白梅酢につかった状態にしておいて下さい。この状態だと、カビが
来ることはありませんので、あせらずに赤シソが供給されるまで待ちます。
赤シソは、1kg束で400gの葉が取れます。梅の総量の20%の葉を使うと美しく仕上がります。1kgの梅なら、200gぐらいでいいでしょう。
赤シソの葉に含まれているアントシアンという色素が梅の有機酸と反応し、あのきれいな紅色に染まるのです。シソの葉を多
く入れれば、その分だけ色が濃くなります。
作り方:
①赤シソは茎付きのまま何度も洗い、下げて半日程水気を切る。水気があると後で傷みやすく
なります。
②水気を切った赤シソの葉をはずし、大きめのボールに入れ、塩の約2/3の量を振り入れ、
しっかりともんでアクをとる。アク汁が出てきたら強く絞っていったんザルにあげ、アク汁は
捨てる。さらに残りの塩を全部入れてよくもみ、アクをとる。
③これを絞ってアク汁を捨て去ったものに、下漬けで出た白梅酢を100cc加えてなじませる。
こうすると赤シソの葉がきれいな紅色に変わる。
④押し蓋を取り、汁ごと下漬けした梅の上にまんべんなく敷き詰める。押し蓋・重石をのせ、
白梅酢がひたひたになる様にして、再び紙でフタをしてしっかり縛り、土用干しに備える。
ステップ3:土用干し
土用干しとは?
土用干しは、7月下旬の土用の頃(7月20日頃)におこないます。というのは、この頃に日差しが最も強く、天候も安定しているといわれているからです。ではなぜ、土用干しをするのでしょうか。
一つは、太陽の強い日差しにさらすことで殺菌をし、保存性をよくするためです。また、赤シソ漬けにした梅は、日の光に当てることによって鮮やかさも増します。
もう一つは、風味をよくするためです。昼間、太陽熱にさらすことで塩のとがりがとれ、味がまろやかになります。さらに、夜露にあてることによって皮がやわらかくなり、梅の実がしっとりとなめらかになるのです。
土用干しの方法:
いろんなやり方があるようなのですが、一番良いのは3昼夜干しっぱなしにすること。しかし、よほど条件が良くないと、これは難しいと思われます。そこで今回は、3昼夜を分割して干しあげる方法を紹介します。
①赤シソ漬けにした梅の実を取りだし、ザルやすだれなど風通しの良いものの上に並べて干す。
この時、赤シソもいっしょに干す。
②はじめの3日間は昼間だけ干し、夜は赤梅酢の入った容器にもどす。
③次の3日間は、同じ要領で夜だけ外に出し、昼間は赤梅酢にもどす。
これで3昼夜、土用干ししたことになりますが、これでも時間的にキツイという方は、せめて1~2日間、昼間だけでもいいですから、日の光にあてるようにしてください。ただし、いずれの場合でも、絶対に雨にはあてないように注意して下さい。
※これ以降は重石、押し蓋は不要です。
ステップ4:保存方法
これで出来上がりですが、あとはこれを保存する方法です。これにもいくつかあるので、好みに応じて選んでください。
①赤シソ、梅、赤梅酢を別々に保存する
この場合、梅は漬け込んだ容器にそのまま入れておきます。赤シソは梅酢を絞ってザルなどに広げ、カラカラになるまで乾燥させてから、ミキサーなどで細かくすればおいしい「ゆかり」(シソのふりかけ)になります。また赤梅酢は、紅ショウガ漬けやしば漬けにも利用できます。
②赤梅酢だけを取り出す
この場合は、漬け込んだ容器に梅を戻し、その上から赤梅酢を少量ふりかけ、赤シソでフタをしておきます。
③そのままの状態で保存する
これは赤梅酢に漬かった状態のままにして上に赤シソを置き、そのままで保存する方法です。梅をやわらかくしたい場合は、これがいいでしょう。
いずれの方法を選んでもらってもかまいません。これですぐにでも食べられますが、年を越せば味もなじんで、さらにおいしく食べられます。