たまご

平飼いで健康な鶏の卵

戦時中は、家族で1個の卵を分け合って食べたと言われるほど貴重だった卵。たんぱく質や吸収の良い鉄分、ビタミン類など豊富な栄養素をもつ卵は現代の私たちの食生活にとって欠かせない存在です。現在の養鶏では、数万羽の鶏を1羽ずつ狭いゲージに入れて卵を産ませ、窓もなく光さえも人工的に作られる「工業製品」のように管理された

ケージ飼い養鶏が主流になっています。ここでは、気温・温度を管理して効率よく卵を産ませることもできます。

一方で、私たち安全農産の鶏達はストレスのかからない開放鶏舎(平飼い養鶏)で伸び伸びと過ごしています。開放鶏舎では日の光や新鮮な空気が流れ込み。鶏舎の衛生面でも優れています。これは、鶏達の健康にも大きく影響することなのです。自然に近い状態で育てているため、気温の変化に対する産卵率の低下など手間や労力はかかりますが、小屋の中で鶏達は毎日運動して元気で健康的な卵を産んでくれるのです。

平飼い鶏舎とは?

 安全農産の養鶏農家はかまぼこの形をした、いわゆる「ヤマギシ式」鶏舎を使っているところが多いです。この鶏舎は木造平屋で天窓が付いているので温度の調整に優れ、太陽光が1年を通してまんべんなく当たるように設計されています。通気性も良く、鶏糞がたまっても臭くありません。また、鶏達は自由に動き回ることができるため、ストレスもずっと少なく、快適に卵を産んでくれます。

 農業養鶏はリサイクル

 私たちの養鶏は「循環型農業養鶏」ということを柱にしています。鶏糞はわらなどと混ぜながら発酵させ、有機農業に最適の鶏糞堆肥として田んぼや畑の土を肥沃にしてくれます。この堆肥を使って出来たお米、野菜は消費者の皆さんに食べていただき、野菜クズなどは鶏の餌として循環していきます。環境にも配慮した農業養鶏ということになります。

 資料の自給率向上を目指して

 鶏達が元気な卵を産み続けられるように「自家配合飼料」にこだわっています。トウモロコシ(外国産非遺伝子組み換え)・小米・魚粉・緑餌(野菜クズ)・大豆粕・米ヌカなど各養鶏生産者が鶏の状態にあわせて配合した肥料を与えています。一般的な養鶏場では、飼料業者があらかじめ配合した「完全配合資料」を与えているところがほとんどで、どのようなものが入っているかは不透明です。卵の質は餌の内容でほとんど決まると言われています。だからこそ、私たちは餌にもこだわっていきたいと考えています。また、2006年からは輸入穀物である2種混合飼料(トウモロコシ・魚粉)を減らしていく取り組みを始めました。通常では餌の6割を占めている2種混合飼料ですが、その配合割合を減らすことの可能性を探り、それに代わる飼料(小米・小麦など)を国産品(可能ならば地元のもの)に少しずつ変えていくことで餌の自給率向上にもつなげていきたいと思っています。

株式会社 安全農産供給センター 〒611-0041 京都府宇治市槇島町目川118-7
 TEL:0774-22-4634 FAX:0774-24-9512 E-mail : nousan@peace.ocn.ne.jp